介護職員の指導に関して
現在指導的立場の職員さんへ。
介護業界は人手不足なのは皆さんご存じの事だと思います。
離職率も他の産業に比べると高い水準になっています。
離職の理由も様々です。
詳しくはこちら→厚生労働省市場分析レポート「介護労働者の雇用管理の状況について」
せっかく指導したのに数か月で辞めてしまう職員を私も何人もみてきました。
そのたびに自分の指導の方法が間違っていたのか自問し、次につなげるようにしてきました。
しかし、このような状況が続くと指導者もモチベーションが下がってしまうと思います。
職員指導はエネルギーを必要とします。
どこかで「また直ぐに辞めてしまうのではないか?」という思いが頭の中に湧いてきます。
それでは指導者も指導を受ける職員もどちらにも良いことはありません。
(あくまで、私の個人的な経験からの意見なのでご参考程度に受け止めていただけたら幸いです。)
私の経験談
私がまだこの仕事について1年目の事でした。
その日はシーツ交換で私はその担当でした。シーツ交換の流れとしては、
ご利用者さんをベッドから起す→デイルームへ案内→シーツを交換する、
こんな感じですね。
そこで、新人の私にふと疑問が湧いてきました。
「とりあえずご利用者さんを全員起こしてからシーツ交換した方がいいのか?」
それとも、
「シーツ交換をしながら順次ご利用者さんを起こしていけばよいのか?」
そこで先輩職員にどちらがよいのか聞いてみました。
その時の返答は、
「おまかせします」
でした。
「???」
その先輩は自分で判断してほしいとあえてそう言ったのかもしれませんが、新人の私からすると、
「いや、いや、どっちがいいのか分からないから聞いているんですけど」
と心の中でぼやいてしまいました。
その時「ちゃんと説明してほしい」と思いました。
新人職員はいちいち説明してもらわないとわからないことだらけです。
経験年数を重ね指導的な立場になると「あの時(新人の時)の自分」を忘れてしまいがちです。
私にとってこの経験は後々ありがたい経験になりました。
「仕事を覚えた」という基準は?
みなさんにとって「仕事(ケアの方法や業務等)を覚えた、出来るようになった」という基準はどのようなところでしょうか?
私の基準(あくまで個人的な基準ですが)は、
「自分のやっている事を他の人へ根拠を元に説明が出来るようになる」
というところまで出来て「仕事を覚えた」と考えています。
「自分のやっている事を説明する」のって意外と難しいものです。
人に伝えるためには、まず自分が理解していないと伝えれません。
そのためには、やはり「お勉強」しなければなりません。
「今更勉強なんてやりたくね~よ!」
ですよね~。
指導することは自分自身のスキルアップにつながる
私もそういう思いでした。
が、しかし!
新人職員からの疑問に先輩職員が「バチっと!」「ビシッと!」答えれたらカッコ良くないですか?
私が改めて勉強し直そうと思ったきっかけは、こんな不純な動機です。
理由なんて何でもいいんです。
結果的には人に説明できるようになることで、「根拠にもとづいたケア」を提供できるようになりました。
そして、「自己流」ではなく「根拠にもとづいたケア」を実践することで、自分のやっていることに自信が持てるようになりました。
時々面会のご家族から、ケアについての質問を頂いた際も自信を持ってお答えすることができ、
ご家族からの信頼も得ることができました。
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
今回はここまでです。
次回は「介護職員指導に関して[Part②]」です。
お楽しみに!
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