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認知症の自己有利の法則 [失禁や物取られ]

知れば介護が楽になる「認知症をよく理解するための9台法則・1原則

自分が不利になることは認めないー第❸法則 自己有利の法則

認知症の人は、自分にとって不利になるようなことは絶対に認めない、というのが「自己有利の法則」です。

たとえば、認知症のお年寄りの失禁が始まると、家族は大変困ります。

しかし、「またおしっこをもらしたでしょう」とぬれた床を示されても、本人は絶対に自分がやったと認めず、

「犬か、孫がやったんだろう」などといかにも見えすいた弁解をします。

常識的には「素直にあやまるべきことがら」であるのに、

「平然とウソをつく」「自分の都合のよいことばかり言う」

勝手な態度に、認知症の人に対して悪感情をいだき、介護意欲を低下させてしまう家族も少なくありません。

認知症の人のこうした言動には、自己保存メカニズムが本能的に働いていると考えられます。

つまり、人はだれでも、自分の能力低下や、生存に必要なものの喪失を認めようとしない傾向をもっており、認知症の人も同様なのです。

社会生活に適応するということは、本能の直接的なあらわれを、

推理力や判断力などの知的機能を働かせることによって抑制することにほかなりません。

認知症の人は、こうした知的機能が低下するために、本能的な行動が表面にあらわれやすくなっていると考えられるのです。

対応のポイント

認知症の人がウソをついたり、自分が忘れたのに人のせいにして「盗んだ」と言ったりする言動のひとつに目くじらをたてないようにしましょう。

まして、説教をしたり諭そうとしたりすることはムダな努力であることを知ることです。

これもまた、認知症の症状のひとつとしてとらえることが大切なのです。

認知症の人の言動に振り回されている家族は、その症状が「自己有利の法則」で説明できないかどうかを考えてみましょう。

そうすれば、無意味なやりとりや、かえって有害になる押し問答を繰り返さずにすみ、

混乱を早めに収拾することができるようになります。

介護
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